漁師ブログ

中華の鉄人 脇谷シェフも大絶賛の 竹崎蟹

 

 

2022年11月21日 ご縁あって自宅に中華の鉄人 脇谷友詞シェフをお招きしました。

時期的にまだ卵の入り始めたばかりの竹崎蟹でしたがメチャクチャ喜んで頂きました。

聞くところによると脇谷シェフは上海蟹を使った「酔っ払い蟹」が大好きな得意料理らしく年明けの春にはシーズン外らしく 他のカニを探されているとのこと、

「それなら竹崎カニが一番美味しいですよ、丁度冬眠明けで卵一杯の時期ですよ!」と私

自船で獲った「竹崎かに」「竹崎カキ ゆり姫」「芝海老」を振る舞いました。


 

その時の旅の記録を「味の手帖」4月号に記載して頂きました。

(以下引用)

「    笑味来福        文=脇谷友詞

     竹崎カニ

昨年11月、久しぶりに佐賀県を訪問した。

飛行機の窓から佐賀空港をみおろすと、干潟と恵み豊かな有明海が一面に広がっている。佐賀県は海の幸、農作物、畜産物、特産品がいろいろあり、今回はそんな佐賀県の食材をあちこち見せていという企画だ。

最初に向かったのは空港から車で1時間半程、竹崎カニを獲っている漁師の境田耕治さんのお宅である。

車窓から海を眺め、山を越え、辿り着いたのは立派なご自宅で、そこで出会った境田さんは恰幅が良く、九州男児そのもの。

境田さんとお母さまと奥さまの3人が、「よう来てくださった」と満面の笑みで迎えてくださった。

まず驚いたのは、家の横に水槽があり、そこにはいっぱいカニがいるではないか。話を聞くと、この時期の竹崎カニは小ぶりだそうだ。

ぜひ味をみてほしい、ということで家の中にお邪魔した。

案内された部屋のテーブルには、料理が満載!えーっと驚いて見ていると、なんと生きた芝海老もある。透かしてみると頭のほうにちょっとミソがあり、殻をむいてほんのちょっと醬油をつけて食べる。ちゅちゅっとミソを吸い、一杯飲みたいなぁと思った途端に心の声が届いたのか、「まずはビールで」と勧めてくださる。「いえいえ、仕事で来ているので」と言いながら、すぐさまいただいた。

海老を2,3本食べていると、お母さまが「カニがでけたでぇー」とパカッと開けてくれた。カニのミソをスプーンですくい、

あぁこれは日本酒だな、と思っていると、今度は境田さんが「いきまっか?」と。思わず「おねがいします!」と言ってしまった。

勧めてくれる地酒とカニの相性は最高。カニをかじっていると、次は炊き立てのご飯が登場した。カニの甲羅に銀シャリを入れ、ミソと

混ぜて食べると、うわぁーー、もういきなり往復ビンタを食らったような衝撃的な美味しさである。

芝海老、竹崎カニ、さらに牡蠣、最高最強な取り合わせ。

早朝の飛行機に乗って1時間半、そしてこのお昼ご飯。かすかな浜風と、そこでいただいた3強の味は今も忘れられない。

最高の思い出である。

聞くところによると、竹崎カニが最も食べごろになるのは3月後半から4月、卵をいっぱい持って、それが最高に美味しいとのこと。

また、芝海老は旬の時期に獲ったものをすぐに瞬間冷凍し、東京へも出荷してくださるという。そんな仕事の話を1時間余り交わし、

新しいメニューのアイデアがいろいろ湧いてきた。

最後に境田さん、お母さま、奥さまと、脇谷、小澤(統括料理長)で海をバックにパチリと記念撮影。美味しいカニとお酒をもう少しいただきたいところだが、他にも佐賀の特産品を見て回る予定がある。後ろ髪を引かれる思いで3人に別れを告げ、次の目的地へ向かった。

太良町の竹崎カニ、チャンスがあればぜひお試しを。

自信をもってお勧めします。日本酒にピッタリ、紹興酒にもピッタリ!」

 

と沢山の佐賀の思い出の中から宗徳丸でのエピソードを綴ってくれました。

<top>https://sagapin.jp/news/news-2358/

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